Luminous Tale.

過去よりも未来よりも「現在」を幸せに生きるために。今ここにある日常を輝かせるための“魔法”をお届け。旧「月光の狭間」。

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月組バウホール公演「A-EN」ARTHUR VERSION観てきました!

   

この記事の所要時間: 2047

どうも、久々の若手公演にテンションMaxな怜香@Ray_mnzkです。

実は私、宝塚では熟練の上級生よりも、まだ荒削りなところが残る下級生を好む傾向があります。

というのも、まだお芝居の技術が完全には仕上がっていないからこその勢いが、登場人物の心情を飾らずストレートに表現させてくれることが多いからです。舞台の上とは思えないようなリアルな人間模様を感じさせてくれるんですよね。

今回観劇したバウ・ワークショップ「A-EN」は、そんな若手達を主役に据えることをコンセプトにした公演。だから……テンションが上がらないわけないんです!!(笑)

期待して観に行ったら、予想通り……いや予想をはるかに超えるクオリティの舞台がありました。そう、こういう公演を観たかった!!

というわけで、早速感想いきましょう。今回はとびっきり長いです。なんせ、全部詰め込んでしまいましたから。

いつもの通りネタバレ大量です!まだ観劇されていない方はその辺りご了承くださいませ。

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2つのバージョンがある、バウ・ワークショップ「A-EN」

今回の公演はワークショップということで、同じタイトルで2つのバージョンでの上演となっています。

8月29日〜9月7日はあーさ(朝美絢さん)主演の「ARTHUR VERSION」、9月14日〜23日はありちゃん(暁千星さん)主演の「ARI VERSION」が上演されます。

どちらも1幕が学園モノのお芝居、2幕がショー形式となっています。

今回観劇したのは、あーさ主演の「ARTHUR VERSION」です!

まるでラノベのような青春ラブコメ学園モノ、第一幕「PROM LESSON」ARTHUR VERSIONの概要

「ARTHUR VERSION」でのお芝居「PROM LESSON」は、学園一のツンデレ美青年・アーサー(朝美絢さん)が、うだつの上がらない残念少女・ヴァイオラ(紫乃小雪さん)を学園一の美少女に変身させるという物語。

二人が卒業間際に行われる学園の祭典・シニアプロムでの最高の栄誉であるプロムキング・プロムクイーンの座を目指して努力していく中での様々な出来事が綴られます。

主演ふたりはもちろんのこと、二人を支えるメンバーたちも実力派&個性派が揃っています。

アーサーを誰よりも理解している親友マイルズ役まゆぽん(輝月ゆうまさん)、悩めるヴァイオラの背中を押す生徒食堂従業員兼ブロードウェイ衣装係の女性ハンナ役はーちゃん(晴音アキさん)と95期の実力派が二人を支えます。

そしてアーサーとヴァイオラのライバルにあたる「ウザい系」カップルのルーベルト役リリィ役に、それぞれるねくん(夢奈瑠音さん)ときちゃん(叶羽時さん)の同期コンビが扮します。

他にも、どう見ても変態教師(※褒め言葉)なジョー先生役ジョーくん(輝城みつるさん)、挙動不審レベルなまでに男性恐怖症な保健室のミランダ先生役みくちゃん(花陽みらさん)、ただの男子生徒だと思ったら大間違いなwダンス振付担当のアダム役かしろくん(佳城葵さん)などなど、月組が誇る超キャラ濃い面々が登場します。

物語自体は典型的な学園モノ、ベタな青春ラブコメなのですが……終盤の悩めるアーサーとヴァイオラを後押しするマイルズとハンナの言葉には見事に泣かされます(ちなみに私は号泣必至と言われた雪組星逢以上に泣けましたw)。いっぱい笑えて、いっぱい泣ける。そんな楽しいお芝居です。

それに、こういうラノベやマンガでしかお目にかかれないようなお話を、実際に三次元の舞台で実に面白く観られるというのは非常に贅沢なことだなぁと実感しました。

誰もかれもが強烈に濃い!「PROM LESSON」ARTHUR VERSIONの個性豊かすぎる登場人物たち

それではジェンヌさんごとに感想を語っていきますね。なにせ出てくる人みんながとことんキャラ濃いので、正直網羅しきれないのですが、中でも特に印象に残った面々を取り上げてみます。

アーサー:朝美絢さん

お芝居でのあーさ(朝美絢さん)は、学園一のツンデレ美青年という「超ベタ」な設定。

しかし、その設定がここまで完璧に似合う人も、あーさをおいて他にはいないでしょう。

なにせヴァイオラに語りかけるクサい台詞口説き文句の数々。

よっぽどのイケメンが言わないとただのイタい人になりかねない台詞を当たり前のように口にし、しかもその全てが完璧に絵になっているという素晴らしさ、そして紛うことなきイケメンさという高い説得力。本当、悔しいほど似合ってます(笑)

彼がヴァイオラに近づいたのは、ある「下心」があったからなのですが……たとえそれを知ってしまっても許せてしまえそうなほど魅力的な男子なのです。

説明するまでもなくツンデレ美男子とわかるビジュアルもさることながら、非常にイマドキの、現代的な感覚を持ち合わせていて、それをきちんと表現できるのもあーさの魅力のひとつ。

序盤のマイルズとの会話も非常に自然で「高校生の会話ってこんな感じよね」と思わせてくれますし、無断欠席が先生にバレて叱責される時の(見かけによらず)しおらしい態度も「こういう感じの子いるよね」と共感できます。

そんな高校生としてのリアルさを持ちつつ、ビジュアルが完全に二次元から飛び出してきたかのような文句なしのイケメンぶり。まさに、理想の男子ですね!

自らの魅力を最大限に発揮したツンデレ美男子アーサーは、あーさファンならずとも必見ですよ!!

ヴァイオラ:紫乃小雪さん

今回ヒロイン役に抜擢されたこゆきちゃん(紫乃小雪さん)は、前回の月組公演「1789」でのパレロワイヤルの落とし子・シャルロット役が記憶に新しい、キュートな娘役さん。

しかし、その愛らしいビジュアルとは裏腹に、今回のヒロインは可愛さとは無縁と言ってもいい「残念女子」。あの可愛いこゆきちゃんが残念女子だなんてそんな!と、配役発表を見た時は思ったものです(笑)

さて、そんなこゆきちゃん。一体どんな「残念女子」になっているのかとドキドキしながら見てみると……なるほどこれは確かに「残念女子」。

いや、ちょっとやそっとの残念さではありません。「さすがにここまで残念な見た目の女子はいないでしょ!」とツッコみたくなるような……究極の残念女子です。そこにはもう、あの可愛いこゆきちゃんの面影は微塵もありません。

もちろん、言動や性格も徹底的に残念女子です。何故か不良男子を一人で蹴散らす凄腕(?)の持ち主だったり、挙動不審かと思いきや妙に理屈がましい物言いをしていたり……分かりやすく「たとえ天地がひっくり返っても絶対モテないような超残念女子」なんですよね。

それがひょんなきっかけでアーサーと出会ったがために、彼の手によって残念女子から皆の人気を一身に集めるプロムクイーン候補の美少女へと変身していきます。

身なりこそ残念だけど実はなかなかの美少女たる素質をもつヴァイオラは、アーサーだけでなく、ハンナやアダムの協力も得て、少しずつ女の子らしさを取り戻していきます。

まだ残念女子だった時から、その明瞭な声には魅力が感じられたこゆきちゃん。そして、変身後の紛うことなき可愛らしさ。「残念女子から美少女への変身」というテーマに説得力を持たせてくれる、こゆきちゃんのヴァイオラ!見事な変身ぶりにご注目ください!

マイルズ:輝月ゆうまさん

今回堂々2番手役を務めるのは、あーさの同期である95期のまゆぽん(輝月ゆうまさん)です。

その高い演技力と歌唱力から、月組配属されて間もない時期から新人公演で主要な役どころを任され、まだ新公学年でありながら専科さんと渡り合う役も見事に演じこなすなど、学年を凌駕するほどの実力派として知られるまゆぽん。未だに新人公演主演を経験していないのが不思議に思えてくるほどです。

さて、今回まゆぽんが演ずるのは、アーサーの親友・マイルズ役。このマイルズには、たったひとつだけ設定がついています。

それが……「大型犬男子」

まゆぽんをご存知の方ならきっと誰もが納得することでしょう。だってまゆぽんは、月組一の長身、男役に相応しい恵まれた体格を誇る一方で、見かけによらぬとてもゆるい雰囲気と親しみやすさも持ち合わせているのですから!

自分がかかわる役の人物には誠実さと親しみをもって接するというまゆぽんのお芝居の持ち味も相まって、まさに「大型犬」という言葉が似合っちゃうのです。

そんなまゆぽん演ずるマイルズは、基本的にずっとアーサーと一緒にいる、アーサーの相方ともいえる男子学生。アーサー役のあーさとは苦楽を共にした仲良し同期ということもあり、息もぴったり。絶妙なコンビネーションで観る者を楽しませてくれます。

ところが、アーサーと共に過ごしていたマイルズのもとに、とんでもない人物が近づきます……。

それは、ダンス振付担当の男子学生、アダム

アダムのキャラの強烈さについては後述しますが、彼が現れてからマイルズは不本意ながら彼に付きっ切り状態になってしまっていることから、何が起こっているのかは想像がつくかと思います(笑)全容は、ぜひご覧になってお確かめください!

……少々話が逸れました。元に戻しましょう。

後半はアーサーとは別行動を取っていくマイルズですが、なんだかんだでアーサーのことは気にかけ続けています。ヴァイオラが去ってしまった後のアーサーに、彼がもっとも必要としていた気づきを与えてあげるマイルズ。自分がアーサーのことを一番知っているからと優しく諭すマイルズのあたたかさが心に残ります。

(ちなみにまゆぽんってこういう「主人公の一番の理解者」的な立場の役がかなり多いんですよね。おかげでヒロインに次ぐ「もう一人の相手役」を担っているように思えて仕方ないですw)

直接的にも間接的にもアーサー(そして、主演を務める同期のあーさ)を支えてあげる、まゆぽん演ずるマイルズの面白さとあたたかさを是非感じてみてください!

ルーベルト:夢奈瑠音さん&リリィ:叶羽時さん

月組96期男役の中ではぐっさん(春海ゆうさん)と並んで新人公演等での活躍が目立つ、るねくん(夢奈瑠音さん)。今回は3番手役として、非常に美味しい役どころを担っています!

るねくん演ずるルーベルトは、ぶっちゃけると「何だコイツ」と言いたくなるような変なヤツ

まず設定からして怪しい。ドイツ貴族な「面白みのないナルシスト」ですよ。もうこの時点で、現実にいたとしたら皆から白い目で見られること間違いなしでしょう。

しかもこのルーベルト、ドイツ貴族だからって制服の上からマントなんて羽織っちゃって、現れる度にいちいち翻したりしています。

そんな誰もがドン引きしそうな(※ここまで全て褒め言葉です)ルーベルトですが、何故か自称プロムクイーンNo.1候補の派手でイマドキなギャル風少女リリィにベタ惚れされています。

そのリリィを演ずるのが、ここ数年新人公演などで大きな役どころを担うことが増えてきた、ときちゃん(叶羽時さん)

自称プロムクイーンNo.1候補という彼女は、アーサーやヴァイオラの最大のライバルとして立ちふさがります。

リリィは自分の目的を果たすためなら手段を選ばないような、高慢さのあるいけ好かない雰囲気の少女。事あるごとにアーサーとヴァイオラに当てこすりをしていきます。いわゆる典型的な「ウザい女子」という感じですね。

こんな見るからに正反対の二人による凸凹カップルですが、不思議と相性いいんですよね。

この二人、主導権を握り引っ張っていっているのは常にリリィ。ルーベルトはただ彼女に付き従っているという感じが強いです。それはまるで、わがままな姫とそれに付き従う従順な騎士のよう。

確かにいけ好かないカップルだけど、いいコンビだなぁと純粋に思えます。アーサー・ヴァイオラとはいろんな意味で対照的。だからこそ主役の二人が引き立つんですよね。

あの手この手で物語を引っ掻き回してくれる、るねくん&ときちゃんコンビをお見逃しなく!

(ちなみにルーベルトはリリィに対してはすべて敬語で話します。これがまた、萌える。俗に言う「敬語萌え」ってやつです。敬語萌えがお好きな方、是非ご注目を。)

ハンナ:晴音アキさん

卓越した歌唱力でこれまでも歌で魅せる役を数多く演じてきた、はーちゃん(晴音アキさん)

今回は学生食堂の従業員かつブロードウェイの衣装・メイク担当のハンナ役を演じます。

ハンナは自身のとある経験から、アーサーのヴァイオラ変身計画に全面的に手を貸すことを買って出ます。悩めるヴァイオラがアーサーのもとを去ってしまった時も、彼女を再びプロムの舞台に引き戻したのはハンナの言葉。ヴァイオラの変身は、ハンナの尽力なしには成り立たなかったことでしょう。

若い二人を支えるハンナからは、あたたかさや母性も感じます。それはきっと、はーちゃんが持つ朗らかさも相まってのことでしょう。

もちろん歌では高い歌唱力を披露してくれますし、お芝居でも歌でも魅力たっぷりですよ!

アダム:佳城葵さん

その当時まだ研2という若さで出演した「月雲の皇子」で土蜘蛛族の少年・ティコ役を好演して以来、インパクトある役を演ずることが増えてきた、かしろくん(佳城葵さん)。今回は、今までにないレベルでインパクト大きい役がやってきました!

かしろくんが演じるのは、ダンス振付担当の男子生徒、アダム。このアダムという人物……ただの男子ではありません。

いわゆる、オネエなのです。

彼はプロムに向けてダンスの練習をしている生徒たちに指導をしているのですが、その最中にある人物に目をつけます。……あの大型犬男子、マイルズです!(笑)

一体どこをどう気に入ったのやら、ドン引きしているマイルズを無理やり自分のダンスパートナーにしてしまうんですよね。その後のドタバタ劇は……是非その目でお確かめください。すごいことになっています。

まあそんなわけで、彼もまたプロムキング……ではなくプロムクイーンを目指すことになるのですが、その一方でアーサーのヴァイオラ変身計画にも手を貸しているんですよね。ヴァイオラは自身のライバルとなる人物であるにも関わらず喜んで手を貸しているあたり、彼の人の好さが表れています。

オネエという強烈なキャラクターであるにも関わらず、それをごく自然に演じてみせ、しかも「愛嬌あって憎めないイイ奴」という人物像を作り上げてきたかしろくん、さすがの演技力です!

しかしそれにしても、まゆぽんかしろくんという、ネタキャラさえも見事に演じてみせる実力派の二人をよりにもよってカップルとして組ませるとは……いやはや、恐れ入りました!って感じですね。(笑)

ジョー:輝城みつるさん&ミランダ:花陽みらさん

ここ最近悪役を演じることが増えていている感のある、ジョーくん(輝城みつるさん)。持ち前の濃さとあざとさで、ショーでひとたび見かければ目が離せなくなる……という人も多いんだとか。

そんなジョーくんが今回演じるのは……一度見たら絶対忘れられないような超絶インパクトを誇る社会科教師ジョー役です。

この人の凄まじさは、一目見れば分かります。

ずばり、変態なのです。

もうこれは言葉では説明しきれません。百聞は一見に如かずです。誰が見てもそれと分かる、典型的な変態

もちろん見た目だけではなく、言動も変態そのものです。ここまで徹底的になりきれてるのって本当にすごいです。こういうネタキャラほど演ずるのは難しかったりしますからね……。

さて、そんなジョー先生が好意を寄せているのが、極度の男性恐怖症である保健室のミランダ先生。気を引こうとしているのか、単なる天然なのか……彼は事あるごとにミランダ先生のもとにやってきます。

そのミランダ役を演ずるのが、ジョーくんとは同期にあたる、みくちゃん(花陽みらさん)。前回月組公演「1789」でのソレーヌ役など、芯の強い女性を演ずることが多い娘役さんです。

もう、あの芯の強いみくちゃんがいちいち男性(というか変態教師)を前にする度に挙動不審に陥っているというだけでも十分に面白いのですが、相手役となるジョーくんとは同期ということもあって、凄まじく息ぴったりなのです。

ジョー先生を前にした時は過剰なまでに挙動不審だったかと思いきや、彼が居なくなるや否や「めんどくさい」などと辛辣な毒舌をかます(その割に何かと彼を構ってあげている)ミランダ先生。

どちらもこれでもかというほど強烈極まりないキャラですが、お互いぴったりはまっていて、「この人にしてこのパートナーあり」という感じがとても強いのが印象的です。そして何より、今回出演のメンバーでは最上級生にあたるからこその安定感!

生徒たちの物語に集中しようとするとこの二人にもっていかれますよ。とにかく面白いので、盛大に笑っちゃいましょう!

若手たちのエネルギー溢れるショー!第2幕「A-EN MOONRISE」

第2幕は打って変わって、ショー形式の熱い舞台です。ここではあーさを中心に様々なバリエーションの場面が繰り広げられます。

私の観た限りでは、各場面ごとにヒロイン役を務める人は異なっているようでした。そして、男役が演ずる女役が多かったのも印象的ですね。

あーさ(朝美絢さん)

主演のあーさは、とにかく出ずっぱり!居ないのはお衣装替えの時ぐらいではないかと思うほど、ほとんどの場面に出演しています。

ラテン衣装軍服、さらには闘牛士など、様々な姿で観る者を魅了してくれます。何より、あーさの華やかなオーラがすごくて、どんなお衣装も完璧に似合っている!

特に印象的だったのは、冒頭で白い豪奢なお衣装を纏って三日月のクレーンに乗って現れてきたプロローグ「MOONRISE -Prologue-」と、ラテン衣装での色気溢れるダンスの場面「GOLDEN MOON -Latin-」、そしてを片手に軍服を纏って現れるゴシックで退廃的な場面「VIOLET MOON -Tango-」でしょうか。

まずプロローグ「MOONRISE -Prologue-」。純白のお衣装を纏って三日月に乗って現れたあーさを見た時、いつぞやの「STUDIO 54」でみり様(明日海りおさん)が演じて一世を風靡したZ-BOYを思い出したのは私だけでしょうか(あのポスターで、Z-BOYは白い衣装を纏って三日月に乗っていたのです)。ジャニーズを意識したショー場面を作られていると噂の演出・野口先生らしい演出だなと感じました。

ラテン衣装の場面「GOLDEN MOON -Latin-」では、ヒロイン役に扮した101期男役のあましくん(天紫珠李さん)ととことん艶めかしく踊ります。あーさでこんなにアダルトな場面が見られるなんて感激!あーさは本当に色気あるお方ですもの。

そしてゴシックで退廃的な場面「VIOLET MOON -Tango-」では、なんとあーさが軍服に鞭という、まるでゴシック系を好む人たちを狙い澄ましたかのような出で立ちで現れます……鞭なんてそれこそ似合う人にしか似合わないような特殊アイテムですからね、これをあーさが持って現れた時にはいろいろな意味で驚きました。

……ええ、あーさなら似合うと思っていたからです。

実際、絵に描いたかのようにしっくりきていましたから。鞭振るってはくれなかったのを残念に思ってしまうほどには。

鞭を持っているのは場面の最初と最後のみ。それでもラストでゴシックドールのような風貌のGODDESSに扮したるねくんの首筋に鞭を絡める姿にはぞくりときましたね……きっと、こういうあーさが見たかったのです。私は。

他にもマタドールとして烈しく踊る場面「RED MOON -Spanish-」や、同期のまゆぽんとシンメトリーで歌う場面「SILVER MOON -Epilogue-」など、とにかく多彩な魅力をみせてくれています。

きっと貴方の見たかったあーさが存在しているはず!心行くまで堪能してくださいね!

まゆぽん(輝月ゆうまさん)

あーさの同期であるまゆぽんは、今回2番手役として大活躍!

基本的にはあーさが次の出番に備えてはけている時に、センターで歌っている場面が多いです。

というか、出てきたら必ず歌っている。それほどまでに、得意の歌唱力を存分に披露してくれています。

5人程度の場面でセンターで歌うこともあれば、舞台にたったひとりで歌うこともある。そのどれでも、確かな存在感を持っています。

圧巻は闘牛士の場面RED MOON -Spanish-の長いソロでしょうか。あーさと時々踊りながら、歌で物語を進めていくのです。最初から最後まで堂々と歌い上げるまゆぽん、本当にすごい!

そしてフィナーレ手前の「ツキノミチ」を歌う場面SILVER MOON -Epilogue-」では、あーさと二人同じお衣装を着て、皆に囲まれながら二人で歌うのです。

この時ばかりはまるであーさと二人でW主演を務めているかのよう。最後にはあーさとハグする瞬間があったりと、ファンにはたまらない場面となっています!

2番手として堂々たる輝きを見せるまゆぽんに大注目ですよ!

るねくん(夢奈瑠音さん)

るねくんは今回、3番手役に抜擢!センターで歌う場面もあったりと、るねくんにとっては初体験かもしれないほどの活躍をされています!

一番の見どころは、客席から登場して歌うSILVER MOON -Epilogue-の冒頭場面でしょう。そう、るねくんがセンターなのです!

下級生たちを引き連れて歌うるねくんが見られるという素晴らしさ。とても落ち着いた聴き心地いい声音と、やわらかな表情がとても素敵でした。

そして前述した、ゴシックドールのような女役「GODDESS」に扮する場面「VIOLET MOON -Tango-」

実は初めて観た時、まさかこれがるねくんだとは思わなかったのです。女役だけど娘役がやっているのではない、それは分かるけれど、一体誰だろう?と。

あとで確認してみたら、るねくんでびっくり。退廃的な雰囲気をもつ女役として、違和感が欠片もなかったのです。

きっとそれは、るねくんの落ち着いたノーブルな雰囲気があるからこそ。男役の時とはまた違った、独特の魅力がありました。女役がしっくりくる男役さんはそう多くはないので、新たな魅力となることでしょう。これからに活きてくると感じさせてくれます!

今後の活躍が楽しみになるるねくん、これからも楽しみです!

ゆのくん(風間柚乃さん)

最後にこの人のことに触れておきたいです。100期男役のゆのくん。お芝居では校内ラジオDJのダニエル役を演じています。

このゆのくん、第2幕ではひとつ非常に大きな役どころを担っています。

それはジャズ場面である「BLUE MOON -Jazz-」にてあーさとはーちゃんの間に割って入る、FAMME FATALEの役。つまり女役です。

「ル・ポヮゾン 愛の媚薬」をご存知の方は、5人の女役が5人の男役と踊る場面で女役たちが纏っているダルマ衣装を思い出してください。深紅のタコ足ダルマ衣装なのです、今回の女役ゆのくんは。

まだうら若い研2男役の演ずる女役と侮ることなかれ。ゆのくんの女役……非常に色気あるんですよ!

上級生であるあーさやはーちゃんにも物怖じすることなくぶつかっていきますし、何より表情が小悪魔的ですごく魅力的!ふとした瞬間の微笑みもなかなかに妖艶ですし、これでまだ研2だというのだから驚きです。

今回るねくん・ゆのくん・あましくんの3人があーさの相手役として女役に挑戦していますが、個人的に最も印象に残ったのがゆのくんでした。研2にしてあんなに女役として妖艶に踊れる人、なかなかいないですよ。

女役もできるということは、これからの男役人生にとってもプラスになる場面が出てくるはず。どう成長していくか楽しみです!

今日のあとがき

いやはや、書いてみたらいつになくとんでもないボリュームになってしまいました。こんなにたくさんアウトプットしたくなる公演ってなかなかないです。

とにかく、最初から最後まで楽しさいっぱいの公演でした!やはり若手中心の公演はいいですね。多少荒削りのところはあれど勢いがあるし、何よりたくさんの元気をもらえます。

主演の人だけでなく、今までセンターを務めたことのない人もセンター経験を得られるのが、ワークショップをはじめとする若手中心の公演のいいところだと思っています。ひとりひとりが貴重な経験をできるんですよね。

観る側にしても、普段はクローズアップされることの滅多にない下級生たちを存分にチェックできる絶好の機会。この機にお気に入りの下級生さんを見出してみるのも楽しみ方のひとつですよ。

こういう若手公演、もっと増えてほしいなと思います!

さて、このA-EN、後半となるありちゃん主演のARI VERSIONは9/14から。こちらも非常に楽しみです!

それでは、今回はこのあたりで。

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